日々撮り散らかし。

日々撮り散らかし、日々更新し散らかします。使用カメラはPENTAX K-1。写真は雑食、スナップ・風景・ポートレート等まさに撮り散らかし。

北の大地のドイツ、グリュック王国に行ってきた。【その4 (景趣回想)】

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窓から外を眺めると、北の地らしいコントラストのある空に、重厚さ際立つ建物が目に入り、まるで異国にいるかの様な錯覚をおこす。

 

 

程よい気候が作り出すそよ風が頬を撫で、スピーカーから流れるオーケストラの楽曲はややチープではあるものの、どこかちょっと贅沢な雰囲気を作り出す。その音に、はしゃぐ子供の声が掛け合わさる。駆け回る子どもたちと、それを優しく見守るお父さんとお母さんの姿が窓の下に。

 

 

 

 

 

 

ない。

 

 

 

 

 

 

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そう。ここは廃墟の街だ。どれだけ眼の前に景色が広がろうとそこに人は居ない。

 

 

 

 

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頑張って耳をすませたって聞こえてくるのは乾いた風の音、それによってどこかでぶつかり合う不気味な物音、涼しさが増す水の滴る音くらいだ。

 

 

 

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この城は宿も兼ねていて、広々かつ豪華に装飾された部屋が多数存在していた。以前ここが幸せ満ちた夢の場所だったと思うと、そのギャップに何とも儚い気分になる。

 

 

 

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どの部屋もベッドメイクがされたまま残っているのが酷酷しいが、別に事件があって放置された訳ではない。

 

 

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いつの間にか外は次第に晴れてきて、露出を合わせるのが困難になってきたが、アンダーを無理に持ち上げるよりも、これはこれで潔い。

 

 

 

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窓から見える景色もかなり明るくなった。

それでも人の居ない街には何の変わりもないが。

 

 

 

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この城を出たのはちょうど太陽が真上に登る頃だった。

 

 

 

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城を出たのち、周囲の景色を軽く探索した。

 

 

今後この地にまた足を踏み入れるかどうかは分からない。

でもこの場所はいつまでも残っていない。それが廃墟というものである。

 

 

そして今後国内でこれ以上の廃墟に出会う事はないんだろう、なんて思いながら予定が詰まっていたこともあり、後ろ髪ひかれる想いでこの場所を後にした。

 

 

グリュック王国に行ってきた編終わり。