ある日、通勤途中のアパートの取り壊しが始まった。
人が住んでいるかどうかもよく分かってなかったので突然といえば突然。
なんか全室立ち退いたのかもなって感じたその日の帰り道、建物の1/4は崩れてた。
更に翌日撮った写真がこちら。
建物は最後の一辺だけを残し崩壊。
崩れた建造物からは古めかしい木の匂いと、懐かしさのある生活臭が漂う。
きっとここにも色んなドラマがあったんだろうなって想いを巡らせながら、現場シートの切れ目からシャッターを切る。何か特別なものがあるのかと通行人も覗き込むが、あまり関心は無いようですぐに立ち去った。
更に翌日。
ピンポイントで浴室なのか、キッチンなのか、タイル壁のいち部分を残し崩壊。
ショベルもあと一振りだろうに、なんか意味深な残し方をするもんだなんて、作者(作業者だけど)にちょっと関心した。
そこから雨を挟んで2日後。
建造という立体物はすべて瓦礫となる。
ここのアパート、どんな間取りで今までに何人住んだんだろう。
取り壊されたことに気づいているのだろうか。
自分が住んでいた場所がなくなってるって経験あるけど、結構寂しいもんだよね。
ところで、6月21日の本日が夏至である。
すべての写真は帰宅途中、最寄り駅下車後の写真なんだけど、精一杯日が長い時季に撮ってもこんなに暗い時間帯になってしまうという、職場の遠さに悲しみを覚えた。