東京は東に、前時代的下町風情が強く押し出された三ノ輪という場所がある。
南千住と入谷に挟まれるこの場所は日本三大ドヤ街の一つ「山谷地区」の一角だ。
過去の震災や戦時でも消失しなかったらしい町並みはとても古風なんだけど、そこにドヤ街と吉原(ソープ街)が共存し、強烈に個性を出した町だと思う。
先日そこにあるジョイフルという商店街を歩いた。
そこがもうなんというかタイトルの通り昭和感満載。実際には大正時代からあるらしいけど。
商店街の中にある銭湯はよくある風情のあるそれではなくどこか別格で、
隣接しているコインランドリーは入り口を塞ぐかのように故障中の洗濯機が2機並び、まるで侵入者を拒むかのようだ。
ぬかのニオイを撒き散らしたお店も今時珍しい。
このパン屋、創業80年なんだとか。それだけでもこの商店街に歴史を感じる。
商店街の脇道はこんな感じ。
ドロボーは侵入を禁止されている。
ここは今からもう十年以上前、上京してすぐ知人に連れて行ってもらって、育ちが北海道なのでこの地に感じるものが凄く新鮮だった記憶がある。
それにしても東京も西と東で表情がぜんぜん違う。
一人で歩いたわけでもないので、自分の歩幅ではなく、そんなに噛みしめられなかったのでまたゆっくり訪れたい。山谷とセットで。