モクモク村のけんちゃんって知っているだろうか?
俺も幼い頃過ぎて断片的にしか記憶に無いんだけど、改めて調べてみるとどうやら英語教材だったようだ。紙芝居的な絵と音声が入ったカセットテープのセット。
兄がいるんだけど、兄は過保護に育ったのか、長男だったせいか、そういうものをよく買ってもらってた。
で、モクモク村のけんちゃんってのはどんな話かというと、凄くタッチ濃いめの少年が何かに立ち向かってる冒険系の話。断片的過ぎてざっくりがすぎるね。
なんか途中で、赤白の煙突に登っていくシーンがあるんだけど、凄い風がびゅーびゅー吹いてて、そのシーンがイラストも音声も子供心に凄く不気味だった。
そういう幼児期のトラウマ的なものってずっと心のどっかにこびりついていて、大抵は悪い方向に作用するものだと思うんだけど、俺の場合そのゾクゾクは好奇心へ向いていった様に思う。
結局なんの話かというと、おかげ様で大きな煙突が好きだ。
小さい頃の記憶が相まって、見かける度に何か非現実な感じがしてゾクゾクしてた。
そしてその興味とゾクゾクは当然ながらその煙突が伸びる工場へも向いた。
だからカメラを持つずっと以前から、そしてブームになるよりもずっと以前から工場が好きだった。北海道に生まれ育ち、車の免許をとってから、意味もわからず製紙工場に行って眺めてみたり、初めて室蘭(北海道の工業都市)に行った時は、これといった観光地があるわけでもないのに、煙突から伸びた煙が包み込む灰色の景色にゾクゾクしたりした。
なんでだろうって思ってた。そして最近けんちゃんのせいかって気づいたのだ。
※「モクモク村のけんちゃん」ネットより引用
そんな工場に対する好奇な思いから、連休は工場が点在する町、静岡県富士市に行ってきて、おかげで存分に楽しむことが出来た。
でも常に煙突が見え、煙を吐き続けている町で生活している子供ってどんな風に育ち、煙突にどんな想いをよせているんだろう。