俺が庭で小鳥のさえずりとか聞きながら金木犀の選定とかして、その抜けに満足していた頃、
実家の大人たちは山で木をなぎ倒して遊んでいた。
去年来たときは鬱蒼と生えていた木々に大きな隙間が出来、湖が姿をのぞかせていた。
今年の湖畔沿いの花火大会に合わせて視界を確保したらしい。
木には鳥小屋もあった。
ちょっと嫉妬した。
染井吉野も植えられていて小さいながらも花を咲かせていた。
この場所はオトンを含む大人たちが、今の俺の年齢の頃作った遊び場だ。
小屋の名前は「青大将」。
広大な遊び場はさぞかし楽しいだろう。
まぁ、小さいながらのうちの庭も十分に楽しいんだけれどね。