北海道に居た幼少期、家には当たり前に庭があるもんだと思っていた。
そして家を買ったら庭にブランコでも置こうなんて、子供ながらに企んでいたんだけど、いつしか大人になり上京し、庭どころか自分の家なんて持たないと思っていた。
それが不思議と庭のある家を持った。
今更庭にブランコなんて置くつもりもなければ、庭の使いみちなんてテントを張るくらいしか思いついていないんだけど、確実にマンションとは違うものがある。
陽は庭から登り、雪が降れば積り、小鳥が遊びに来て、季節折々の花が咲く。
それが庭なんだなって、最近しみじみとそう思う。
年末、前の家でナスを育てる用に使っていた台に色を塗った。
ベンチとして使うつもりだ。
ちょっといつもより春が楽しみになった。