我が撮り散らかしブログに時々取り上げたれる多摩川は、東京都と神奈川県を二分する役割も持ち、初めて東京から自走(愛車松風)で県超えしたのもこの川だ。
ところで川というのは、はるか昔は文明の発展に欠かせないもので、大体の文明は川のそばから発展している。今でいえば、わざわざ川を使って交易することもなければ、生活水だって川の近くじゃなくても当たり前に行き渡り、当時ほど重宝されるものではなくなった。
では今の川はどうなっているかといえば、説明するまでもなく、水を好む人達の癒やしの場で、散歩・青春の舞台でもあり、不良者の住処であり、なんなら何か事件のニオイもするしで(実際にあるし)、川に対する想いやイメージも人によって多様なんだろう。
俺がよく行く多摩川も例外なくそんな表情を匂わせていて、どう考えてもそれだけでは生計が成り立たないであろう、あまり身なりもキレイとは言えないおじさんが、写真に見るようにワンコを連れ、ドラム缶で木を燃やし、近くの浮浪者たちを集わせながら、安っぽい音のラジオをかけならが、のんびりと釣り堀や貸しボート屋なんかを営んでいる。そしてそんな多摩川に身を委ねるのもなんか居心地がいい。
冒頭にも書いたとおりこの川は、神奈川と東京の県境になっている。
要するに向こう岸は神奈川県だ。川一本を隔てて県が違うんだよなーなんて、そんなどうでも良いことを考えながら、最近はここで珈琲を挽いて淹れるという術を身につけた。
川沿いで淹れて飲む珈琲は案の定うまい。
だけど肝心の淹れた写真は撮り忘れた。