渡鹿野島二話目。
なんか少し期待させて申し訳なくも思っている渡鹿野島編。
決して写真映えするような場所には巡り合っていない。
あまり期待せずに読み進めてくださいな。
渡鹿野島という場所は、船着き場から少し入った所にちょっとだけ賑わいを見せる場所がある。栄えていると書こうと思ったんだけど、栄えてはいない。廃れているからだ。では賑わってるのかと言われると賑わってもいない。人がいない。賑わいを見せているのは建物だ。一昔前までは多少賑わっていたであろうこの場所は、今では格安で物件を貸している。
そんなメインストリートは車が一台通れるかどうか程度。
まぁ、この島に車を運ぶ手段もイマイチ分からないけど。とりあえず歩き進めてみた。
一瞬で通り過ぎる事が出来るメインストリートを越えると、道は一気に狭くなる。島民人口200人とはいえ、小さな島故に人口密度はそこそこあったように思う。以外にもあちこちで洗濯物が干してあったり、窓の外からラジオのような音が聞こえる。
どこかしらで人の気配は伝わってくる。
ちなみにさっきから道が狭いが、決して民家の間をすり抜けて歩いているわけではない。ちゃんとしたメイン道路だ。
とりあえず道のある限り進んでいく。
所々に人が住んでいるのかいないのかもよく分からないアパートが目につく。
30分歩いたか歩かないかくらいで、島反対側の入り江の海にぶち当たる。
せっかくだし(他に別に目的もないし)という事で、せっかくの水辺をぷらついた。
誰かが乗り捨てたであろう小舟は草に侵食されている。
適当にスナップを何枚か撮り、海を見ながらタバコをふかし黄昏れる。
入り江の逆側。要するに自分が歩いてきた側。
煙が上がっているのが分かるだろうか?
ここから乾いた発砲音の様な音が、定期的に聞こえてくるので気になって行ってみた。
写真では分かりづらいが、かなり大掛かりな焚き火をしていた。
直径で言ったら2mはあるだろう。そこに誰かが定期的に木をぶち込んで、その中に含まれている酸素が時折発砲音に似た大きな音を上げる。
火事になったら大変だ。そして事件でも無いことを願いその場を後にする。
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