上京後、帰省して何度この写真を撮っただろうか。
それはこの新里カメラ店が自分の小学校の時の通学路に存在していて、古めかしい佇まいも当時のままで、以前から凄く気になる存在だからだ。
そして写真を撮って家で見る度に違和感を覚えるんだけど、なぜそうさせるのかというと、自分のレンズの画角と撮った時の記憶が合わないから。
具体的にいうと、いつもイメージしてるよりかなり広角に写っているのだ。
道路を挟んで反対側の歩道から撮っただけなのに、結構な引き具合で周囲に建物もなくスカスカに感じる。
これはきっと自分の思い出補正がそうさせるんだろう。
自分の記憶の中には幼少期の景色もずっと残っているんだけど、写真は現実だけを映し出していて、さらには普段東京でスナップする時の道路を挟んで撮る感覚と、地元の道の広さの違いも相まって、一層遠く広角に感じるんだと思う。
写真に収めるかどうかは別として、久しぶりに故郷に帰った時、自分が知っている道幅が思ってた以上に広く間延びして感じ驚いたことはないだろうか?
札幌に行ってもそう感じるんだから、東京の道はよっぽど狭いんだなって思う。
ちなみにこれは誰かと共感したことがない感覚で、これを読んで「あー、それ凄く分かる」なんて人と出会えたらちょっと嬉しい。